大阪日神 二〇二五-〇二-一〇【暗黒の舞踏、異形の祭典開催】

大阪

※注釈※
この記事は、クトゥルフ神話の世界観に基づいた完全な創作フィクションです。
現実の出来事や人物とは一切関係ありません。

暗黒の舞踏、異形の祭典開催

大阪の影に潜む者たちが待ち望んだ一夜、舞踏の世界大会が、闇の扉を開いた。今年の大会では、人智を超えた舞踏技術を持つ者たちが集い、現実を超えた旋回と跳躍が繰り広げられた。

目撃者の証言によれば、ある瞬間、ステージの照明が奇妙な紫色へと変化し、参加者の影が異様な動きを見せ始めたという。日本代表の一つ「無貌の舞手(フェイスレス・ダンサーズ)」は、観客の視界から消えたかと思うと、突如として異なる場所に出現するという不可解なパフォーマンスを披露。彼らのリーダーである「黄衣の者(ザ・キング・イン・イエロー)」は、「これは神々への供物である」とだけ言い残し、夜の闇へと溶け込んだ。

大会の終了後、一部の観客が「頭の中に別のリズムが流れて離れない」と訴え、奇妙な文字を呟く現象が多発している。


第9回 外星食堂☆OSAKA開催、異界の住人との交流深まる

大阪市浪速区のYOLO BASEにて、異界の住人たちと人間との友好を深めるための「異種族食堂」が開かれた。今回のテーマは「成人」。

食堂の主催者によれば、「地球外の訪問者」たちが提供する料理が話題となり、特に「ショゴスのプリン」や「ルルイエ産の深海スープ」が人気を集めたという。試食したある男性は「食べるたびに舌の感覚が変わり、別の次元の味が楽しめる」と語った。

また、日本センチュリー交響楽団による演奏では、通常の楽器に加え、「ミ=ゴの共鳴器」や「古のフルート」が用いられ、不可解なメロディが空間を満たした。このメロディにより、一部の聴衆が不規則な舞踏を始め、別次元の光景を垣間見たと証言している。


関西ネットワーク「異界技術ピッチイベント」開催

大阪のビジネス界は今、異界の技術を求める新たなフェーズに突入している。経済産業省近畿経済産業局主催の「異界技術ピッチイベント」では、通常の物理法則を超越した技術が披露された。

登壇企業の一つ、「ルルイエ工業株式会社」は、「空間の歪みを利用した超次元物流技術」を紹介。これにより、物品が一瞬で目的地へと転送されるが、まれに異世界へ転送される可能性があるというリスクも指摘された。

また、「ナイアルラトホテップ商会」は、「心を読み取るAI」を発表したが、使用者が次第に「別の存在」と意思を共有し始める副作用が確認され、慎重な運用が求められている。


メトロ、中央線夢洲延伸区間の加算運賃を申請、異界への扉が開かれる

メトロは、中央線の延伸部(コスモスクエア~夢洲間)の加算運賃について、国土交通大臣に申請を行った。これにより、梅田~夢洲間の運賃は430円となる予定だが、乗客は「異次元料金」についても考慮する必要がある。

一部の利用者によれば、試験運行中の列車で「降りるはずのない駅」に到着し、窓の外には通常の大阪の風景ではなく、「巨大な黒い塔」と「常に蠢く霧」が広がっていたという。この異界への誤到達は、特定の運賃設定を支払った乗客のみが経験したとされ、関係者は「決して定期券ではカバーできない領域である」と説明している。

また、メトロ職員の間では、夢洲延伸工事中に「異界の門」が開き、工事作業員の一部が姿を消したという噂も広がっている。しかし、大阪メトロ側は「このような事実は確認されていない」とコメントしている。


大阪、異界との境界が曖昧に

ここ数年、大阪では次元の狭間が薄れつつあるとの報告が相次いでいる。専門家の見解によれば、「2025年の万博に向けて、異界の存在が積極的に交流を図ろうとしている可能性が高い」という。政府はこの状況に対し、極秘裏に「旧支配者対策本部」を設置したとの噂もあり、大阪市民は今後も不可解な現象に対する心構えが求められる。

果たして、大阪は異界と共存する都市となるのか。それとも、深淵へと飲み込まれる運命なのか──。

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