※注釈※
この記事は、クトゥルフ神話の世界観に基づいた完全な創作フィクションです。
現実の出来事や人物とは一切関係ありません。
大阪―異界の影が忍び寄る都市
大阪の街に静かに忍び寄る異変が、いよいよ現実のものとなりつつある。昨日、府内で報じられた凶悪事件のいくつかに、未知の要素が絡んでいる可能性が浮上した。不可解な証言、そして常識では説明できない事象が、大阪の一部地域で急増している。
高齢女性強盗事件に潜む“異形”の影
大阪府箕面市で発生した高齢女性に対する強盗事件。報道によれば、23歳の男が82歳の女性の両手を縛り、現金を奪った疑いで逮捕された。しかし、この事件には当初の報道では伏せられていた奇妙な事実が存在する。
被害女性は警察の事情聴取に対し、「奴は人ではなかった」「顔の皮が剥がれた下に、ぬるぬるしたものが見えた」と証言。さらに、「あの目を見てしまった。月が沈む頃、夢にまで入ってくる」と繰り返し話しているという。
また、容疑者の男の供述も異様だった。彼は「以前泥棒に入ったことがある家にもう一度行った」と語っていたが、取り調べの最中に突如笑い出し、「この家の奥には隠された扉がある」「扉の向こうは水だ、水が私を呼ぶのだ」と意味不明な発言を繰り返した。
警察関係者の話によれば、被害女性宅の地下に位置する倉庫の床には、不自然な湿気が確認され、塩の結晶が付着していたという。また、床には円状の奇妙な刻印が残されており、一部は解読不能の古代言語とみられている。
東大阪市の遺体遺棄事件――“海の底より来たるもの”
東大阪市の山中で発見された切断遺体事件についても、新たな事実が明らかになりつつある。警察の発表では「キャリーバッグに詰められた遺体」とされていたが、目撃者の証言によると、発見当時の遺体は“人間のそれとは異なる特徴”を有していた。
発見者の登山者は、「あれは…人じゃなかった。いや、人だったのかもしれないが……皮膚がやけに滑らかで、指の間に膜のようなものがあった。顔は、どこか魚に似ていた」と語ったという。
警察はこの証言を公には認めていないが、遺体のDNA解析が難航していることは事実のようだ。ある関係者は、「通常の人間のDNAとは微妙に異なる結果が出ている。サンプルが汚染された可能性もあるが、どこかの研究機関に解析を依頼することを検討している」と述べた。
一方、被害者とみられる人物の住居からは、「深きものども」に関する古文書が発見された。専門家によれば、これは“ダゴン秘密教団”の儀式に関するものだという。
発狂する住民、増え続ける意味不明な呟き
ここ数週間、大阪市の一部地域で不可解な異常行動をとる住民が増加している。特に、北区と此花区の一部エリアでは、深夜に奇妙な言葉を呟きながら歩き回る者が目撃されている。
「星々が正しい位置につく」
「水の底にある門が開かれる」
「母なるものが目覚める」
こうした呟きを発する者の中には、突然発狂し、自ら海へと向かおうとする者もいる。先週には、大阪港で漁船の船長が海へ飛び込み、見つかった際には「もうすぐ来る。あれは、もう来ている……」と錯乱状態に陥っていたという。
地元の精神科医は「一種の集団ヒステリーかもしれない」と語るが、あるオカルト研究家は、「これらの言葉は、クトゥルフ神話に登場する邪神の復活を示唆するものではないか」と指摘する。
新たな儀式の兆し?謎の集会の目撃情報
また、大阪市内の特定の場所で、黒いローブをまとった者たちが夜な夜な集まる姿が目撃されている。特に、淀川沿いの廃墟や地下道で、深夜に奇妙な呪文を唱える声が聞こえるとの通報が増えている。
昨夜、通報を受けた警察が現場に急行したが、到着した時には誰の姿もなかった。ただし、地面には「古き印」と思われる奇妙な刻印が残されていたという。
専門家によれば、これは「黄衣の王」に仕える“カルト・オブ・ハスター”が使用するシンボルに酷似しており、何らかの召喚儀式が行われた可能性がある。この物語は、まだ始まったばかりだ。
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