福岡異刊 2025/03/29【桜の開花と共に囁く異形の影】

福岡

※注釈※
この記事は、クトゥルフ神話の世界観に基づいた完全な創作フィクションです。
現実の出来事や人物とは一切関係ありません。

桜の開花と共に囁く異形の影

3月27日、福岡市でソメイヨシノが開花した。しかし、今年の桜は例年とは異なる奇怪な特徴を持っていた。市民の間では、「花びらに刻まれた奇妙な紋様」や、「開花の瞬間に聞こえる不可解な囁き声」が話題となった。

ある目撃者によると、大濠公園の桜並木の下を歩いていた際、突然意識が朦朧とし、耳元で古代語のようなものが囁かれる感覚を覚えたという。専門家はこれを「気のせい」と一蹴したが、インターネット上では「ヨグ=ソトースの息吹」「桜に宿る旧神の囁き」といったオカルト的な解釈が広がっている。

さらに、福岡県内の複数の公園で、桜の根元から人間の手指のような形をした根が地表に露出しているのが発見され、警察が調査を開始した。


新駅「桜並木駅」の地下で発見された異形の遺跡

3月16日、西鉄天神大牟田線に新駅「桜並木駅」が開業した。この駅は、長らく「何かが眠る場所」として地元の古老たちの間で語り継がれてきた土地に建設されている。

開業記念イベントで、駅の地下構造を一般公開する予定だったが、前日に突如中止が発表された。関係者によると、地下施設を整備中に人間には解読不能な碑文が刻まれた石板が発見され、作業員の間で「奇妙な幻視や体調不良が相次いだ」ため、急遽封鎖したという。

この碑文を解読しようとした学者の一人は、「これはルルイエ語に似た未知の言語だ」と語った後、錯乱状態に陥り失踪した。現在も彼の行方は不明である。


大名のマルシェに現れた禁忌の品々

3月24日、福岡市中央区大名で開催された「プレミアム★マルシェ」は、美容や雑貨の出店が並ぶ賑やかなイベントだった。しかし、ある一角に並べられた奇妙な工芸品が、訪れた人々を戦慄させた。

目撃者によれば、その店では「奇怪な彫刻が施された黒曜石の指輪」「人間の顔が浮かび上がる水晶球」「異様に滑らかで無機質な質感の偶像」などが販売されていたという。店主の男は、ぬめるような発音の異国訛りで、客に対し何かを囁いていた

購入した人の証言によると、帰宅後もその声が頭の中で反響し続け、「夢の中で暗い海に沈む都市を見せられた」と訴える者が相次いだ。

翌日、その店は忽然と姿を消し、主催者側も「そんな出店者はいなかった」と証言している。


電動キックボード「LUUP」に仕込まれた異形のシステム

3月27日、福岡市で電動キックボードのシェアリングサービス「LUUP」が開始された。しかし、開始早々、複数の利用者から「奇妙な動作が発生する」との報告が相次いだ。

ある利用者は、「目的地を設定していないのに、勝手に博多湾の沖合へ向かおうとする」「知らないうちに、路地裏の廃屋の前に停車する」といった不可解な挙動を訴えた。さらに、一部の端末にはGPSマップ上に存在しない“ルルイエ”という地点が登録されていることが判明した。

専門家はシステムのバグと説明しているが、内部の技術者からは「自分たちの設計したシステムにこんなコードは含まれていない」という証言も出ており、事態は闇に包まれている。


福岡の空を覆う異形の霧──風雨と共に訪れる黄砂の正体

3月28日、福岡市では低気圧の影響で風雨が強まり、翌日からは黄砂の飛来が予測されていた。しかし、この黄砂には通常のものとは異なる特性が確認され、市民の間で騒ぎになっている。

福岡空港の気象観測によると、この黄砂には未知の有機成分が含まれており、長時間吸い込むと「異常な幻視」「言語の錯乱」「皮膚の変色」といった症状が報告されている。特に影響を受けた者の中には、「巨大な影が夜の空を這い、空間がねじれる様を見た」と証言する者もいた。

また、ある専門家は「この黄砂は、通常の気流によって運ばれたものではない。まるで、別の世界から漏れ出してきたかのようだ」と語っている。

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